- 2022年4月1日
- 2024年2月8日
桜満開間近
桜満開間近…週末は絶好のお花見日和でしょうね^^.入園入学シーズン至来ですが,COVID-19流行終息が見通せない中,手放しでは喜べないと云ったところでしょうか.感染予防策が徹底しているため一般の感染症は殆ど流行していませんが,COVID-19流行も3年目で世界中に蔓延し,完全に市中感染症化してしまいました.それなのに世論は未だにzeroコロナが美徳だと言わんばかりでwithコロナなんて言えば袋叩きにしかねない有様…大阪府下で1日数千人の新規患者が登録され殆ど感染経路も不明になってきている昨今,もういい加減にzeroコロナは幻想だと気付いてwithコロナに一刻も早く舵をきるべきですが,皆さんはどうお考えでしょうか.小児科医としては,子どもたちの集団生活が脅かされ,勉学や周囲との健全なコミュニケーションの機会が奪われていくことが,本当に悲しく腹立たしくすらあります.実際基礎疾患の無い就学年齢の子どもたちにとってCOVID-19感染症は脅威でも何でもなく,高齢者や教職員にワクチンが行き渡っている今,不必要な休校や過剰な感染予防対策が強要されない様,切に願っています.
当院では新型コロナウイルス感染症検査用に米国アボット社製の常温核酸増幅装置を導入しています.この検査は通常のPCR検査と同等の感度及び特異度があり公式にもPCR扱いで,反応時間はたった13分という優れものです.みんなの不安や行動制限を取り除くためにフル活用していますが(前回2月22日のブログ参照),一般の患児たちにCOVID-19との接触機会を増やしてしまっては本末転倒ですので,検体採取は来院された車内又は1階玄関ロビーで施行しています.更に当院は開院以来感染症患児と非感染者とを空気の流れを考慮しエリアを分けて運用しています.
お約束のトリビア「COVID-19流行終息後の世界…ポストコロナを見つめて」は,再度次回に延期させて頂きます…ごめんなさい.
昨年来COVID-19流行に対する対策として3密を回避するため,当院では順番予約制に統一しました.現在のところ感染待合及び非感染待合を合わせて5組以上お待たせすることがなくなり,スムーズに診療出来ています.今までの時間予約制に馴れている方々にはご不自由をおかけすることになっているかもしれませんが,悪しからずご了承ください.ただし順番予約制とは言え遅れる場合はその旨を前もって受付にご連絡頂ければいいですから,わざわざタイミングを見計らってご予約頂く必要はありません.
おがた小児科ではAMR※1)対策の一環として診断根拠がある場合にのみ抗生剤を使用し,過不足のない適切な投薬を日々心がけています.服薬困難や副反応の問題など,疑問があれば何でも気軽に質問してください.
軽症の上気道炎に当院では漢方薬をよく処方しますが,その理由は頭もスッキリするし乳児にも使用出来るからです.親が観察するべきポイントは4つ:食欲,睡眠,機嫌,発熱です.全部問題なければ症状にあわせ親の判断で漢方薬服用の要否を決め,快適に過ごさせてあげてくださいね.
小児科医はこどもたちの健やかな発達/発育をトータルにサポートするオーガナイザーです.頭のてっぺんから足の先まで何かあったら素人判断をせず,まず小児科を受診することが一番の近道であるとお考えください.軽い風邪かなと思っても先ずは小児科です.そして診察/相談の上,万一必要な場合は適切な専門医をご紹介申し上げます.
AMR※1)とは病原体が変化して抗生物質・抗菌薬が効かなくなることです
抗生物質・抗菌薬の使用に伴ってAMRが起こることがあります.
何も対策をとらす現在のペースで増加した場合,2050年には
1000万人【3秒に1人※2)】の死亡が想定され,癌による死亡者数を上回る
ことが指摘されています.
※1)AMR: Antimicrobial Resistance
※2)英国薬剤耐性に関するレビュー委員会(オニール委員会)
第一次報告(2014年12月)